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超短編小説  108物語集(継続中)

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 早速箱を開けますと、カメラが入っていました。それは高倍率ズームレンズ搭載の広角から超望遠までカバー出来、かつ高速連写可能な高級品です。
 元々欲しかったのですが、なかなかお値段が高くてずっと辛抱していました。
 これはひょっとすると私の心を鷲掴みするための『おくりもの』かな?
 いやいやそれはとても甘い、そんな人はこの世にいな〜い、です。
 これは間違いなく間違いだ! と思い直し、差出人は一体誰だとチェックしました。

 おっ、とっ、とっ、とっ、これぞ驚き、桃の木、山椒の木!
 ぴょんと飛び出たメンタマで、確認した送り主、それは…まさかの本間慎一郎、私自身じゃありませんか!
 しかもその住所は、このアパートの7号室、まさに私が住んでるところでごわす。
 ということは、私が私に送った『おくりもの』、ちゅうこと?

 しかし注文した覚えなんてない。
 されども現実に、高級カメラが目の前にある。これぞ奇々怪々。
 おいおい落ち着け、今は驚いてる場合じゃないぞ、一番の疑問は誰がこのカメラの金を支払ったかだ。ひょっとしてスマホが誤作動し、勝手に発注されたのかも?

 私は心配になり、メールとかをSNSとかを徹底的にチェックしました。しかし痕跡は見付かりませんでした。
 それでも納得できず、スマホをいじり回し続け、最後に簡単すぎてこの捜索から外していたメモ帳を開いてみました。
 すると、なんとそこに書かれてあったのです。
「思い切ってカメラ買ってやったぞ。それを使って、投稿の写真レベルを上げろよ。もし不満や質問があるなら、ここにメモれ、返答してやるから」