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超短編小説  108物語集(継続中)

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 朝まだき刻限に……、
「Tokyo Tower, Scorpio Gliese 667C. Now 4 miles North East of you, Four-thousand feet. Request Landing Instruction for full stop.」
(東京タワー、スコーピア・グリーゼ・667C、現在地北東4マイル、4千フィート飛行中、着陸許可願います)
 パイロットからこんな着陸要請が入ってきました。

 これはいつものことで驚きません。しかし、便名が「Scorpio Gliese 667C」とは?
 直訳すれば、さそり座グリーゼです。こんな航空会社聞いたことがありません。ひょっとすれば、航空機ごと突っ込む自爆テロかもと背筋に冷たいものが走りました。

 しかし、この不審機による領空侵犯、航空自衛隊はF15でスクランブルを掛けなかったのでしょうか。私は不満でしたが、気を鎮め、高度8千フィートでの待機を指示しました。
 そしてその隙にレーダーで確認をすると……、映ってません。

 この意味は明らかに機体はステルス性。要は、極めてハイテクな飛行物体が東京の上空を旋回しているということでありまして、これはまことに一大事!
 すぐ私は上司に報告し、マニアル通り首相官邸に連絡を入れました。
 結果、防空委員会が緊急招集され、委員長の山本宇宙博士から報告がありました。