超短編小説 108物語集(継続中)
みな様、こんにちは。今回投稿の機会を頂きまして、最近あった私の告白物語を紹介させてもらいます。
おっと申し遅れました、私は山根古珠夫(やまねこたまお)と言います。
――安い給与で 女房が持てず それでもオモロク 生きてやる――
これは1年前の私の心情を都々逸調に表現したものです。このようにちょっと斜に構えた二流サラリーマンでした。しかし、それ以上に捻れなかったのは、実は珍奇な趣味を持ってたからです。
それは――告白収集。
つまり美しい、また面白い、あるいはえぐい等々の告白を集めることです。目的は、費用不要で、その告白者の人生を想像し、その世界に侵入し遊ぶためです。
例えば、君の瞳を、一生僕に輝かさせてください!
どんな経緯があって、こんな気障な愛の告白を。これ、ナルシスト?
他に、俺の身体に癌が巣くってしまった。俺が逝く時はヤツらも死ぬ。まっ、同志だな!
カッコイイけど、告白時は震えてただろうな。
作品名:超短編小説 108物語集(継続中) 作家名:鮎風 遊