超短編小説 108物語集(継続中)
町の外れに老舗料亭の廃屋がある。
風光明媚な景観を売りにしていたが、リーマンショック後廃業となった。今では木々が館を覆い、また庭園にあるベンガラ色の、名物だった獄門は朽ち、一面雑草が生い茂ってる。まさに由緒ある料亭は過去の遺物と化したと言える。
それ故に危険、鉄条網が辺り一帯に張り巡らされている。
このような廃墟で、凄惨な斬首事件が起こった。所轄署は直ちに捜査に乗り出し、その第一報告書がここにある。
作品名:超短編小説 108物語集(継続中) 作家名:鮎風 遊