超短編小説 108物語集(継続中)
単身赴任中の貴史、休日にブランチしようと張り切ってアパートを出た。行き先は以前から気になっているスイーツ・カフェ[ What's new ? ]。
何か新しいことある? って、新作スイーツでもあるのかな?
貴史は看板を見上げ、ワクワクしながら自動ドアーからそそくさとショーケースの前に立った。そして店の人たちに目をやると……、ギョッ。
「えっ、洋介に舞子、なんでお前たち、ここにいるんだよ!」
カウンターの中にいる二人、貴史はそれが信じ難く、思わず声を上げてしまった。
というのも、洋介は高校時代の悪友、そして舞子は淡い恋心抱いていたマドンナ。そんな二人は卒業後、貴史の目の前から忽然と消えた。そして今、20年振りの再会だ。
作品名:超短編小説 108物語集(継続中) 作家名:鮎風 遊