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超短編小説  108物語集(継続中)

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「あなた、お待たせ」
 デパート内で三時間も行方不明になっていた妻が現れた。だが手には大きな紙袋が。
 どこにそんな買い物をする金があったのか?

 大輝が首を傾げると、「これ、あなたのへそくりカードで買っちゃった」とあっさりしたもの。これにはちょっと大輝もムカッときた。そんな微妙な空気を読んだのだろう、美月は言い放つ。
「私は気ままな女神よ。そんな私を優しく見守る。それが男冥利に尽き、幸せ気分でしょ。これこそが自己中の神のご利益なの。おわかり?」

 こんな美月の言い分に、大輝はつくづく思うのだった。
「福の神に中間報告したいよ。美月は自己中の女神じゃなくって、こわ〜い女房、山の神になってしまいました」と。