小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

超短編小説  108物語集(継続中)

INDEX|175ページ/761ページ|

次のページ前のページ
 


「高見沢君、ちょっと頼みがあるんだけどなあ」
 正月も明けたある日、高見沢一郎は上司の花木部長に話しかけられた。
「なんですか?」と問うと、「君なあ、一週間ほどマレ−シアに出張するだろ」と部長がニヤリと笑う。
 確かに支援要請を受け、出向くことになっている。高見沢が「はい」と答えると、コテコテの関西弁で花木部長がほざいた。

「ホンマのことや、俺まだ……、ドリアン食べたことがないんや。お前はエエやっちゃやろ、そやさかい、土産で買うてきてくれへんか」
 こんなねちっこい要請に、高見沢は「うっ!」と唸った。