遥か彼方【詩集3】
伝えるために
シャワーのように言葉を浴びる
降り注ぐ無数の言葉をこの身に刻む
風を受ける
空を見る
透き通ったどこまでも高い青い空
雲が流れる
太陽が降り注ぐ
雨が降り
雷光が灰色の空を切り裂く
人々の叫びと祈りが聞こえる
言葉は無力
何の力も持たない
言葉は人と人をつなぐ架け橋
言葉は力
嵐が去った時、人々は思い出す
大切なことを
大切なものを
手をつなぎ、心を伝え合うこと
別々の肉体を
言葉がつなぐ
離れた心を
言葉がつなぐ
触れ合うだけでは伝わらない何かを
伝えるために