The Evangelion -missing link-
再びかかってくる気配のないことに深々と溜息をつき、携帯電話をしまって歩き出す。
雨脚は相変わらず。
いよいよ冠水が本格的になってきた。
車道の両側は完全に水に浸かり、さらにその範囲を広げようとしている。
幸い、歩道は少し高めの段差がつけられている為にその浸食を受けるには至っていないが、この先どうなるかは判らない。
再び早足になったアスカの耳に、再び電子音が飛び込んでくる。
「――!」
携帯電話を取り出そうとするが、少し慌てている為か途中でひっかかってしまったらしく、予想外に手間取る。
ひっかかっていたストラップを最終的に引きちぎり、アスカは携帯電話を耳に当てた。
作品名:The Evangelion -missing link- 作家名:*咲神トト*