自作お題小説『色』
(色)セピア色の思い出
あの頃の私たちは…
キラキラ輝いていた…
右には大切な人がいて…
左には大好きなあなたがいた…
「私たち三人、ずっと一緒だよね?」
無邪気だった幼い頃の私は…
もういない…
傷付く事を恐れて…
言えなかった言葉は…
ずっと…言えないままだった…
どちらかを選べば…
どちらかを失うなんて…
知らなかった…
知りたくなかった…
だって…
大切な人も…
大好きなあなたも…
もういない…
幼い頃の輝いていた記憶は…
その色を忘れて…
色褪せてしまった…
私に残ったのは…
たった一つ…残ったのは…
セピア色の思い出だけ…
終わり 白い日記帳連載記念、自作お題。