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海野ごはん
海野ごはん
novelistID. 29750
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キャンドルで君が脱ぐ

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下着姿のまま、僕が座っているソファーに足をかけたり、後ろを向いて腰を折り、ヒップを揺らしたり、両脇からおっぱいを抱え、谷間を見せたり、挑発するように、そそるように僕をじらせてくれた。
そして僕に近づきクルリと反転すると腰をかがめた。
どうやら僕にブラのホックをはずして欲しいらしい。
僕は黒いブラのホックの留め金を両手でゆっくりはずす。肩から落ちそうなブラを抱え立ち上がると部屋の真ん中にあるキャンドルを消して、ブラをはずすと放り投げた。

ぐんと暗くなった部屋の中でルミは上半身をさらけ出し、そして僕の方に振り返った。
まあるいカーブの綺麗な乳房が僕の心にズキンときた。
宝石とショーツ1枚の彼女は2個のキャンドルに照らされてゆっくり踊る。
下着姿より、あっさり胸をさらけ出した方がいやらしくないのは何故だろう。別にがっかりしたわけじゃないが男は大事なものを隠される方がぞくぞくする。
それでも、まだ興奮は続いてるのだが・・・。

そして、ルミは後ろを向くと腰をくねらせながら最後の下着を脱いだ。そして消した。
裸同然、ダイアモンドのネックレスだけを身に付けたルミは、最後のキャンドルの前で恥ずかしそうに踊った。古代インドの踊り子のように身をくねらせ、指先を伸ばし、長い足を妖艶に絡め、まるで神の儀式で生贄の最後になるかのように、美しく踊った。

僕は立ち上がり拍手を送った。ルミに近づき抱き上げると柔らかい肌が僕の手の中でさらに柔らかくなった。ギュ~ッと抱きしめ「ありがとう」と言った。
ルミのキス。僕もルミの熱い思いに応えるようにキスを返す。


「どうだった?」ようやくルミが唇を離すと、口を開き聞いてきた。
「よかった。見ている僕が恥ずかしかった・・・」
「そう、私はおもしろかったわ。ストリップの才能があるのかしら?」
「あっても、他で披露しなくていい」僕は笑った。
暗くて明るい1個のキャンドルの炎が揺れている。僕らのひとつの影が白い壁に映し出され、黒い影が揺れている。
「最後のこのネックレスもはずす?」とルミが聞いてきた。
「いやいい・・このまま君を見たい。それをはずしたら真っ暗になってしまう」
「そう言うと思ってたわ。でも恥ずかしい」
「最高のクリスマスプレゼントだった。ありがとう」
僕はそう言うとルミにキスをした。
「あら、これからが本番なんでしょ・・」ルミが笑う。
「そうだね・・忘れるとこだった・・」

僕はルミの体から離れると、最後の灯をともすキャンドルを空のグラスの中に落とし込み、バルコニーの窓を開けて手すりの上に置いた。外は寒い冬の夜だった。

バルコニーの窓を閉めると僕達は二人で外のキャンドルの灯りを見た。部屋の中は暗くなったが、窓の外の暗闇に浮かぶキャンドルが少しばかりのあたたかい灯火をくれた。
たくさんのイルミネーションもいいが、たった一つの灯りもロマンチックでいい。
時折風に吹かれて消えそうになる頼りない光だけど、僕達に残った最後の愛の光だ。
それから僕達はベッドにもぐりこみ、いつキャンドルの灯が消えたのかわからないまま愛し合った。
                         (完)