失格ママの子育て
れないように登校させてください。)(え?、何時も間にあう時間に
は、家を出ているのですが、理由を子供に聞いてみます。ご心配掛け
てすみません。)電話を切る。なぜだろう、何処で道草してるのか?
タックン、学校から元気に帰ってきた。(ただいま。)(稽古場にい
かないの?)(うん、今日生徒の都合でお休み。)(じゃあ、花子の
お迎えまで、家に居るんだ)弾んだ声。(うん、タックンちょっと、
聞きたいことがあるんだ。)(なーに?)(さっき先生から電話あっ
て、タックンが何時も遅刻してるって本当?)(うん)(どうして、
家は間にあうように出てるでしょう?)(うん)(じゃあどうして)
(あのね、朝自習で先生がいないと、OO君が意地悪してかまうか
ら出たくないんだ。)(でも、遅刻すると、先生に叱られるでしょ
う?)(うん。)(友達に意地悪されるより、先生に叱られるほうが
いいの?)(うん、)(そう、朝自習で意地悪されるより、先生に
しかられるほうがいいって、タックンが選んで決めたのなら、お母
さん何も言わない。ただねえ自分より強い相手から、逃げてばかり
いると、大人になっても、逃げるようになるような気がするんだ。
タックンがそれで幸せならいいけど、お母さんは、どこかで足を止
めて振り返って、闘うことをしないと、大人になって不幸なんじゃ
ないかな。って、思えるんだけど。)黙って俯いて聞いてる姿を見
ると(酷かな!)とも思える。顔を上げて(母ちゃん、もう少し考
えさせて)(もちんゆっくり考えて、タックンが決めることだから)
それから一週間後(頑張ってみるよ)という返事をくれた。有難う
タックン。先生には一時でいいから、OO君から、離れさせてと、
お願いする。三ヵ月後(もうOO君と離れなくても大丈夫だよ)
と言うタックンの言葉を先生に伝える。先生有難うございました。
第30章 いじめられっこ
小学校三年生ボーイスカウトに入りたいと言うことで、カブスカウトに
参加、初めてのキャンプに出かけ帰ってきてから、二~三日後、副隊長
から、電話がかかる。(太郎君、ボーイウトを、やめるといっていませ
んか?)いいえ、なにもきいてませんけど。(そうですか。)なにかあ
ったのですか?(実は、キャンプの間良く泣かされていたものですから
うちの子も入った年に、いじめられて辞めると言ったものですから、
子供になぜ庇ってやらなかったのかと言った所なのです。)判りました
帰ったら、どうなのか聞いてみます。
タックンが帰ってきたので、副隊長から電話あったよ。辞めたいといっ
てないか?って。なんでもキャンプの間よく泣かされたんだって?
(うん。いじわるするんだ。)やめたい?(来年、又いじめられるよう
だったら、考える。)じゃあ、続けるのね。(うん、目的あるから。)
それから中学二年まで続け、創立以来、初めての優しい班長さんになり
班の後輩もついてきて 一番まとまりのある班として、期待されたが、
二年の夏のジャンボりー参加後、自分の目的は、達したといって退団
した。本当のいじめられ子時代は、小学高学年になって卒業した。
小六の時、(僕、いじめられっこで良かったよ。いじめる人、苛められ
る人の気持ちが、判るようになったから。)頼もしいタックンで、親と
して助かりました。子供の幼い時代も、何とか、タックン、はなちゃん
のおかげで、母親のヨチヨチ歩きながら、何とか母親らしく成長させて
もらいました。これからは、母としての親業が、始まるのでしょう。
私は、いつまでも一人の自分と違う人間として、興味をもっていたいの
です。タックン、はなちゃん、今後ともよろしくね。