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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼第二部・第三回・参 かぼちゃっちゃ】

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「タカちゃんありがとー」
悠助と並んで歩く制多迦がヘラッと笑う
その制多迦の腕に抱えられているのは大きなかぼちゃ
「悠助っ」
「慧喜?」
「制多迦様ずるいっ!!俺が持ちますっ!!」
「…も重いよ?」
「無理だよ慧喜ー;」
制多迦の前に来て慧喜がかぼちゃに手をかけた
「俺が持ちますったら持ちますっ!!」
「慧喜~;」
悠助が慧喜の服を引っ張る
「何騒いでるのさ」
「…んがら…と慧光」
「慧喜…また何かわがまま言ってるナリか?」
慧光と矜羯羅が近づいてきて言うと慧喜が膨れた
「かぼちゃ…すごい大きいナリな」
「でしょー? これオバケかぼちゃっていうんだよ」
「オバケ…かぼちゃ?」
悠助が言うと周り一同がきょとんとする
「食べられるの?」
「お前は食うことしか考えてねぇのか;」
バケツいっぱいのじゃがいもを持った京助が突っ込んだ
収穫の秋ということで畑で育った野菜を収穫することになった今日
「物置に置場所作ってあるからそこに入れてねー」
袋に豆を収穫した母ハルミが声をかけながら縁側に敷かれた新聞の上に豆を広げた
「これねハロウィンに飾るの」
「はろ…うぃん?」
オバケかぼちゃをぺしぺし叩きながら言う悠助
「はろうぃんって何ナリ?」
「あー…外国の祭りだ」
「いろんな格好してねーお菓子食べるの」
「お菓子…」
矜羯羅が呟く
「神社でハロウィンってなーって思うんだけど…」
京助がちらっと悠助を見る
楽しそうにかぼちゃを叩く悠助
京助がふっと笑った
「まぁ楽しけりゃいっか」
「ほらほらまだ運ぶものあるだろ?」
「まだじゃがいもあるよ京助」
竜之助と烏倶婆迦が普通のかぼちゃとじゃがいもを持ってやって来た
「私もいってくるナリ」
慧光が畑に向かって駆け出す
「…仕方ないね」
矜羯羅もため息をついて歩き出した