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厨二物語・天馬崎筑子の昏睡兵器

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どうして私はこんな事になってしまったんだろう。
そんな事を、ただ呆然と、諦めたような冷め切った、まるで他人のような思考の中、私は私に問いかけた。
最初は…日常からちょっと外れてみたいと思っただけだったのに。
――そんな事も考えられなくなってくる。
机の引き出しに、厳重に鍵までかけて、仕舞い込んでいたモノを手に取る。
その動きは自分でも驚くほどに滑らかで、まるで自分の体と意思が別々の存在のように動く。
手に握られたものは錠剤。
普通の錠剤じゃなく、世間で言われる、『麻薬』というものだった。
手が震える。飲んだらまたもどれなくなる。こんなに我慢したのに…こんなに我慢してるのに…。
こんなに…我慢したんだし…
ちょっとなら…一回なら…いい…よね?
大丈夫、次はやめられるから…
私は、錠剤を、すでに何十粒も飲んでしまったソレを、また一つ…。
――程なくして気分がスッとして、一気に落ち着いた様な、それで居て浮遊感のある独特の心地よさに包まれる。
先ほどまでの体中を駆け巡るような頭痛が収まり、震えが止まる。
「…また、やっちゃった…。もうやだ…なんで…こんな事…」
もう何度目かになる呟きが零れて、薬が切れたわけじゃないのに手が震えた。
気分は良いのに、涙が溢れてくる。
外はまだ昼間のはずだが、カーテンを閉め切って電気もつけていないので、まるで部屋の中だけが夜に取り残されたようだった。
――ヴーヴーヴー
マナーモードに設定されている携帯の、着信を告げる振動が机に響く。
その音にびっくりして、まだ手に持っていた錠剤が机にばら撒かれた…。
「あ…」
咄嗟に手を伸ばし、携帯ではなく、錠剤を拾おうとした。
…その行動だけで私の身体がどれだけ異常をきたしているのかが分かってしまう。
無理矢理軌道を変えて、携帯を掴んで開く。
そこには、私の親友の名前があった。
着信はメールで、