エイユウの話 ~夏~
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彼は体力も十分にありました。練習試合を彼相手に何十戦しても、彼が息を切らすことはありませんでした。
運動神経も人並み以上にあり、魔術師には珍しく、筋肉もきちんとついているので、軽快に動くことが出来たのです。それは法師になってから魔物から逃げるときや戦うときにも有用できる重宝すべき力で、それこそ今の法師に及ぶ者がいないだろうという能力でした。
私は彼に秘められた新たな可能性を見出しました。
――――――『黄金の術師(ジャーム・エワ・トゥーロル)』第一章第一部より抜粋
作品名:エイユウの話 ~夏~ 作家名:神田 諷