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てっしゅう
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「許されぬ想い」 第二話

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実家の母に相談した。というか生むわけにはいかないので中絶をするために実家へ戻ることにした。子供達へは精神的疲労と話して、一人だけで帰った。

「伸子!どうして注意しなかったの?」

「だって・・・あんなこと言い出すものだから、何も解らなくなってそのまま・・・」

「いい年して恥ずかしいでしょ、お医者さんに行くなんて!」

「そうだけど・・・仕方ないじゃない」

母親はそれでも病院へ着いてきてくれた。初めて伸子は中絶をした。


夫の雄一は罪状認否で自分が亡くなった先代の社長から依頼を受けたと証言したが、証拠がなく認められなかった。
同様に政治家の秘書も起訴され、証言台で自分が伸一に頼んだと証言した。

全てが不利に働き、公判で伸一は有罪となり実刑判決が言い渡された。即刻上告したが弁護士からは新しい証拠がなければ高級審で覆すことは難しいといわれた。
早く復帰したかったので相談の上、上告を取り消して一審の懲役三年を受け入れた。

伸子と子供達は判決を受けて、とりあえず今のところには居れなかったので、母の勧めもあって実家に引越しをした。
当然仕事先の会社からは懲戒免職の処分となり、収入は途絶えた。
蓄えがあるというもののこの先自分が働いて生活していかないとダメだと考えていた。

大手企業は情報がしっかりとしているから履歴書の段階で伸子は落とされた。
中小の企業でも面接で落とされた。
ふと通りかかったパチンコ店のパート募集に気持ちは進まなかったが、どこでもいいから仕事しないといけないというプレッシャーに負けて事務所を尋ねた。