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出会いは衝撃的に(後半)

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                 *

 夜中に目を覚ました浅野は、隣で眠っている美絵に驚かされた。月の光はもうなかったのに、彼女の肌は不思議に思う程白く輝いて見えた。胸から下は毛布が覆っていたが、衣服らしきものに隠されていない両肩や首筋の、自ら発光しているかのような肌の美しさに、浅野は感心している。できることなら触れてみたいと思う。全てを見て、そして、触れることができたなら、それこそが至福と呼ぶに相応しい体験となるだろう。 
邪魔な毛布を取り除いてみると、美絵の胸の二つの白い隆起は、余りにも美しいものだった。左右それぞれの頂上には、ピンク色の魅力的な突起がある。また、腹部の細くくびれたその下のほうには、余り縮れていない黒い毛が、慎ましく生えているのが見えた。
浅野は美絵の裸身に襲いかかりたいと念願した。しかし、彼の全身は硬直し、全く身動きが取れないのだ。                                                        
                   
*
 

 夢の中でさえ、美絵の裸身に触れることができなかったことを残念に思いながら、急がないと御来光は拝めないと云う美絵に、浅野は叩き起こされた。
慌てて着替えた彼がまだ暗い屋外に出てみると、頭上の空は厚い雲に覆われているらしく、星を見ることはできなかったが、西の方角と思われる空の雲間には、月の光が漏れていた。雲の輪郭がくっきりと明るく縁取られている様子は、実に劇的な光景を作り出した。
「智明さん、眠いでしょう。わがままを云ってごめんね」
 車を発進させながら、美絵はそんなことを云った。
「そうでもないよ。でも、残念だったな。金縛りのせいで指一本動かせなかったんだ」
「あらあ、大変だったわねぇ。きっと疲れていたからなのね」
「しかし、きれいだったなぁ」
「そう。きれいな夢をみたのね」
「うん。それはそうなんだけど……」