プラムズ・フィールド 〜黒衣の癒師〜 【第三章(後)】
私は居たたまれず、下を向くしかありませんでした。
たしかに、ロックローズ三世の荒ぶった風貌から、この美少女との血縁を想像することは難しいでしょうけれど。
「私はあの事件の後、スカル号に移ったんだ。君の勇気には感謝している。虫垂炎の少年は無事に、オピアムの病院へ送り届けたよ」
そう言ってからまもなく、船医は船長に呼ばれて部屋を出ていき、二度と顔を合わせることはありませんでした。
作品名:プラムズ・フィールド 〜黒衣の癒師〜 【第三章(後)】 作家名:あずまや