私は 人魚のおっぱいについている 貝になりたい。その七。
人魚のおっぱいについている
貝になりたい
緊急提案 金魚を解放しろっ!!
夏が終わりかけています。
夏祭りの金魚すくいでもらった金魚が水槽の中にいるのを見ると、ああ夏休み楽しかったなと思います。そういえば、先日、夏休みのプールに金魚を放してニュースになっていたね。
そんなことくらい、俺たちが小学生のころは日常茶飯事だった気がするよ。
ところで、金魚ってさ、フナみたいに すげぇでかくなっているヤツいるでしょ。
なんであいつ、あんなにでかいの?
と、不思議に思ったことない?
だってさ、小さい金魚もでっかい金魚も、おなじ金魚すくいの金魚だもん。
ではここで、よくある水槽の大きさをイメージしてください。
そこに金魚を一匹だけ飼います。すると、でかくなります。
同じ水槽に金魚を30匹、飼育します。
すると大きくなりません。
当たりまえ〜♪ だって、でかくなったら身動きとれないじゃん。
水槽に金魚目一杯詰まっちゃうじゃん。苦しいよ、それ。
当たり前のことだけど、なんで?
水槽がこの大きさだから、だいたいこれくらいの大きさに成長しましょうとか。
誰が指示しているんでしょうか?
自然って、すごいね。
昔、鎖国中の江戸時代は日本の人口、今の約10分の1だったそうです。
土地がそれほど広くなったわけでもないのに10倍に増える日本人。
どうやらヒトは経済力の大きさで人口が決まるようですね。
食料自給率も低いのに、どんどん産業を国外へ移管していくと、この国の水槽はどんどん狭くなっていきそう。でも医療は日々進歩していくから人口は減らない。
ああ、もうしばらく少子化が続きそう。
狭い水槽の中で増えすぎて大きくなりすぎて、身動きのとれない金魚たち
笑っている場合じゃなかったね。
俺たちのことだよ。それ。
プールに金魚を入れたのは、そんな閉塞感から解放されたい人たちからのメッセージ?
作品名:私は 人魚のおっぱいについている 貝になりたい。その七。 作家名:子龍