鏡像ロット
九つ目
人は一人では生きられないということは、誰もが知っている真実だ
しかし、私たちは一人になりたいと思うことがある
本来人は孤独であるらしく、
それ故、人は他人を求めるようだ
一人になりたくないと、昼も夜も他人を求める者もいれば
片方に依存する者は多くいるけれど
片方だけを望んで、求めて、満足している者は見たことがない
人は真実を知っていても、真実を受け入れてまっすぐに進むことはできない
きっと人間というものは気まぐれで、
善と悪の、損と得の、自分と他人の、上と下の、
境界を、行き来している