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せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
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緋色の追憶≪第一章≫

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「そうだわ。わたしが名前をつけてあげる」

フォンテーネは涙を拭いて、明るく言った。

「え?」

少年は驚いて、御者台から振り返った。一瞬、二人のまなざしが絡み合う。フォンテーネはにっこり笑った。

「そう……。リヒト(光)、リヒトでどう?」

「そんな。もったいない」

少年はほおを赤らめてうつむいた。

「ううん。あなたはリヒトよ。わたしはそう呼ぶから」

フォンテーネは、しばしの間女中頭の顔を忘れて、次に少年に会える日のことを考えていた。