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せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
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緋色の追憶≪第一章≫

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ユウコが再び目を覚ますと、あの青年がそばにいた。優しくほほえみかけている。

「あ……」

ユウコが言葉を発しようとするのを遮って、彼は言った。

「何か、思い出したようだね」

「ええ、あなたの名前」

「そう? 君がつけてくれたんだったね」

「光……。あなたは輝くように美しかったもの。なのに……」

そう言うと、ユウコは涙があふれてくるのを止めることができなかった。夢の中で再現された凄惨な思い出が脳裏に焼き付いていたからである。