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つゆかわはじめ
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novelistID. 29805
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蒼空の向こう

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 僕は、ラッキーストライクをポケットから取り出すと、ジッポライターで火をつける。深く吸い込んで、紫煙を吐き出す。その煙は、店の天井に向かって昇っていった。何となく、その煙の行き先を追っていると、末永が口を開いた。

「先生・・・聞いていい?」

「どうぞ・・・」

「あのさ・・・ニューヨークに居たんだよね」

「うん・・・2年だけね」

「ニューヨークの何処が良いの?」

「・・・・・う〜ん・・・何処って・・・無いんだよね・・・憧れだったから・・・ニューヨークでアートの勉強をするのが夢だったからね・・・強いて言えば・・・全てかな・・・末永が良子さんの全てを愛するようなものさ。僕が、どんなに説明しても判らないと思う・・・実際に行かなきゃ判らないよ」

「それって・・・すごく判りやすいね・・・先生はやっぱり先生だ。ハハハ」

「で?・・・もう一つは?」

「うん・・・探し物。いい女なんだろう?」

「うん」

「亡くなった嫁さんよりも?」

「・・・・それは・・・・比べられないよ・・・だって、違う人だから・・・」

「でもさ・・・そう言っても、比べたりしない?」

作品名:蒼空の向こう 作家名:つゆかわはじめ