無気力くんとポジティブくん。
親友と会議の通話をしている途中、
ポジティブが近づいてきて、
私と無気力の頭をくしゃっと撫でた。
その後無気力と何か話を始めた。
通話の終盤になると
ポジティブは私の手を握った。
そして通話が終わると
無気力は私の頭をぽんぽんと触り、少し離れていった。
少し心配になって無気力を見つめると
「大丈夫、もう少しいるから。」
と寂しげに彼は呟いた。
そして、ポジティブの方へ目を向けると、
彼は瞳を閉じ、私の手をぎゅっとすこし強く握った。
「もう少し。」
そう聞こえた気がした。
作品名:無気力くんとポジティブくん。 作家名:蓮観