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夢の続き

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 そんな一日が過ぎ、翌朝となった。高見沢は出勤しようと靴を履こうとした。するとどうだろうか、ヨレヨレの革靴がピカピカに磨かれてあるではないか。高見沢はこれを見て、胸にジーンと何かが込み上げてきた。

「少年時代に見た夢の結末は、C星は叶わぬ自分の願望のようなものだった。そんなことより、今ある現実の中で、たとえ夫婦喧嘩はしても、互いをそっと気遣い、たまには靴も磨いてくれて……、妻と二人で一所懸命生きて行く。これがいつか見た夢の続きだったのかもな」

 そんな思いに至った高見沢に、夏子から久し振りに甘い声が掛かってきた。
「あなた、今日も元気で、行ってらっしゃい」

                        おわり
作品名:夢の続き 作家名:鮎風 遊