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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「夢の中へ」 第四話

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「もし村の人たちがこれから起ることを知ったとしたらどうなりますか?」

「そりゃ、場合によっては逃げるかもしれないし、先回りして先手必勝を獲るかも知れないな」

「そうなったらその後の村の歴史が変わります。ひいては尾張の人の流れが変わって私は生まれて来ないかもしれないし、違う環境で生まれ育っているかも知れないのです。そうなったらここへは来なかっただろうし、あなたとも出逢えないと言うことになります」

「難しいことは良くわからなけど、まどかと出逢えなくなってしまうなんて、そんな悲しいことは嫌だ!」

「私も同じですから・・・これ以上は話せないし聞かないで下さい」

「そうする。まどかすまない、俺が余計なこと聞いて」

「いいえ、おせっかいを言いました。許して下さい、藤次郎様」

「まどか、気にするな。こっちへ来い。藤子は寝ているだろう?」

「ええ、そのようです」

藤次郎の優しさにまどかは委ねた。まだ17歳になったばかりの身体はすっかり大人の反応を見せていた。出産をすると言うことの身体の変化がまどかには不思議なぐらいに感じ取れていた。