ひとつだけやりのこしたこと
その夜
「つださん、メール読んで、たかしに逃げられた時のこと、思い出したの。わたし、ひどいよね。ずるずるのばして、みんなを傷つけちゃうんだよね。」
「うん。」
ああ、とわたしは安堵した。少し、冷静に見られるようになったのか。
「それでね、さっき決めたの。」
「うん。」
「ケンちゃんとつきあう。」
「・・・・・・・・・・・・・え ・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「恋人としてのつださんとは別れる。つださんとは友達。」
作品名:ひとつだけやりのこしたこと 作家名:つだみつぐ