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こんな日は…

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蒸し暑い。
暦のうえでは秋だというのに残暑残暑。ね!そうざんしょ!
はあーくだらないこといってるから、ますます暑くなってきた。

陽射し良好。
干した布団は喜んでいるだろうが、寝る身の私はたまらない。
そろそろ下ろして冷まさないと、ナイトの時間にまたひと汗。

でも、エアコンは要るような要らないような気温にはなってきたのかな。
やっぱり猛暑はもう終わりかな。いや、もうしょっと。

代わりに扇風機を使いましょ。
回る回る。ぬるーい風がやってくる。
はあーもうくだらなーい。あちあちあちち。

そうだよ。まずは自ら涼を作ればいいじゃない。
水風呂?んーそれならプールがいいかな。
カキ氷?頭にきぃーんとくるし腹だけ冷える。
団扇でぱたぱた。手も疲れるし、何にもできない。

やっぱりこれかな……。

私は、着ていたサマーセーターを脱いだ。
結構重みがかかっていたのか、心持ち開放的。
よしよしとばかりに膝丈のジーンズを脱いだ。
押し詰めていたわけではないけれど、やっぱり腹まわりが開放的。
(あれ?普通は腰まわりっていうのかな)
ふうーやっぱこれだね。くつろぎスタイル。
背中Y字のタンクトップ。
……以下、省略。

冷凍庫からネッククールを取り出して、おおー冷たい!
製氷ケースから口へ二個。うっぐぐ、うぐうぐ、うううぐぐ……。
コリッガリッシャクシャク、シャクシャク、あー旨い。

だいぶん冷えてきたぞ。
さてと何をしようかなー。

ピンポーン。ピンポーン。

ん?誰だ?二回も鳴らすのは……やっぱり。
私はインターホンのモニタを確認しながら話す。
「はい」
「あ、お届けものでーす」
(見ればわかるわよ。それに「でーす」って伸ばさないで、暑いんだから!)
私は、チェストの引き出しから簡易認め印を出して玄関へと向かった。

はぁっ!

「ちょちょっと待っててくださいねー」
慌てて部屋へと後退。脱ぎ捨てた衣類を着ようとするが、思うにまかせない。
「もう誰よ、裏返しに脱いだままにしておくの!ああどっちが前?もうめんどくさい」
だが、どうして?当たり前か!このままの格好じゃ出るわけにいかない。
なんだかんだと、とりあえず服らしく着込んで玄関に出た。
「はい」
「あ、ここにサインお願いします。ありがとうございまーす」
「ごくろうさま」
「あ!」
ん?何?最後の「あ!」とその視線?まさか?
でもそこに手を持っていっては余計に赤面になりかねない。
平常心平常心。落ち着けー…早く帰れー…もういいかー…
私は受け取ったものを抱きしめ、玄関のドアを閉めた。
それと同時に向かった手が確認。

あちゃー……やっぱり。

よろよろっと部屋にへたり込んだ。
全身から嫌ーな冷や汗。暑い。余計に暑いぞ。

ええい!もう蒸し暑い。全部脱いじゃえー!

あ、カーテンだけは閉めておこう。
うふふ、床が気持ちいいー。

     
     ― 涼 & 了 ー


作品名:こんな日は… 作家名:甜茶