私は 人魚のおっぱいについている 貝になりたい。その五。
人魚のおっぱいについている
貝になりたい
夜のサウナは危険がいっぱい
『novelist.jp』にお世話になるようになって、改めて BL って言われる作品が多いな。と思ってます。
いつも面白い作品を読ませていただいてますmakiさんをはじめ、女性の方がイメージする世界観を興味深く拝読させていただいているわけです。
でも、私自身にBLの気があるわけではなく。
女性がイメージする世界観と、現実に男性が欲する世界観の相違について、『生き物』的観点から面白いなぁ と考えています。
よほどマニアックでない限り、BLなイメージには中性的で肌のきれいな男性が登場しますね。
…まあ、そのほうが、いい。
と、私も思います。
夏の日差しの中、道路工事のためにコンクリートを粉砕している腕と顔だけが日焼けした汗だくの50歳越えても肉体派の労働者と、AKB劇場に通う大学生の一人息子を持ち最近メタボが気になってしょうがないので黒烏龍茶をがぶ飲みするようになったお尻の汚いイマイチな係長の関係とか…あんまり読みたくない。
いや、逆に読みたいか?
BLに出てくる中性的な男性はおそらく、女性が「理想とする女性像」の擬人化(擬男性化あるいは具体化)なのでしょう。そんな風に楽しませてもらってますが、現実の男性世界はやはり少し違います。
二十代のころ、酔っ払って深夜のサウナに酔い覚ましに行くことがよくありました。<注・サウナで酔い覚ましは危険行為>
するとね、
広いスペースで他に人もいないのに、わざわざ私のすぐ近くに座る人がいてるんです。
少しずつ、様子をうかがいながら、私に近寄ってきます。
結局、すごく隣に来て、
「お兄ちゃん、いい身体してるな」
と。
腕とか脚とか、触ってきたり。
なぜだかそこでビビッてしまう私。
「あ、いや、僕ちょっと忙しいんです」とか、意味不明の嘘を敬語で言っちゃう。
何とか振り切ってサウナを出ますが、どう考えても私は中性的じゃあない。
しかも、「やくざかな?」って感じの人ほど、私の肉体に触ってくる。優しい触れ方でっ!!
助けて。
誰も見たくないでしょ、私とイカツいおっさんの…
助けて。
作品名:私は 人魚のおっぱいについている 貝になりたい。その五。 作家名:子龍