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「舞台裏の仲間たち」 1~3

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 1960年代の後半から
1970年代の半ばにかけて、
都市部を中心にアングラ小劇団が台頭をして、
突然の小劇場ブームが巻き起こって、あっというまに
日本中を席巻してしまいました。

 その代表格の一つが、天井桟敷 (てんじょうさじき)で、
寺山修司が主宰し、演劇実験室を標榜して、
その後のアングラ演劇のけん引役になりました。

 他には、状況劇場の唐十郎。
早稲田小劇場の鈴木忠志。
黒テントの佐藤信などが著名で、これらを指して、
アングラ四天王などと呼ばれました。

この時代に最も活力のあった芸術分野が、
小劇場を中心に、精力的に上演された、この「アングラ演劇」でした。
数えることが不可能なほど、たくさんの劇団が日本各地で
誕生をして、独自の演劇論と実験的な舞台が
次々とマスコミなどを騒がせました。
こうした中から、やがて次の時代を担うTV俳優や映画俳優、
脚本家や演出家などもたくさん誕生しました。


 アングラ演劇のスタートは、
年表によれば、1965~66年頃でした。
それが、世上に上ってくるのは68年くらいからのことです。
私がその存在をはじめて知ったのも、
新宿の花園神社で、奇天烈な演劇が行われている事を取り上げた、
小さなスポーツ新聞の記事からでした。

 ほぼ、そのおなじ時期に、
渋谷で、天井桟敷がオープンをしました。
その奇抜な外装と、鬼才詩人と呼ばれた寺山修司が
何か始めたということが、少なからぬ注目を集めました、
当初は小劇場運動と呼ばれましたが、すぐに「アングラ演劇」と言う
呼び方が定着をしました。

 私が頻繁にそれらを見るようになったのは、
69年のあたりからです。