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ぼたん

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私が学生の頃始めた『綴る』という趣味。自分の織り成す言葉は誰かに届くだろうか?
「どこかに投稿してみたら」と知人が勧めてくれた。
「えー、無理だよ。それに恥ずかしい。でも一回くらいならいいかな」
そんな軽い気持ちだった。手続きややり方すら無知な私にその場を広げてくれた知人。
「じゃあ一作だけ出してみるよ」そういって投稿した。
私の書いたものなど一作世の中に漂うだけでいい。
ネットの大海にうやむやと消えていくもいい。書き溜めた言葉達を開放してみたかった。
投稿したところにはいろいろなカテゴリーで多くの作家の名が連なっていた。
投稿。
知人と考えたハンドルネーム(以下HN)と作品が画面に並んだ。
その隣にあった作品をクリックすると作品のところに飛んだ。作品を読んだ。
柔らかな言葉。浮かぶ情景。気持ちに問いかけてくるような文章。
どれもが素敵に新鮮だった。
「こういうのが小説なんだろうな。どんな女性が書いているんだろう」
『プロフィール』を開いた。
作家の情報は、綺麗なイラストの画像。この文の作者に似合ったHN。
思ったとおり女性となっていた。
生年月日。年齢がわかる部分は非公開にしているらしくわからない。
好きな作家欄に三人。私の読んだことのない作家さんだった。
自己紹介に書き連ねられていた文に その人を想像してしまうほど興味を持った。
システムは到底わからなかったが、何かと試してみたかった。
作品名:ぼたん 作家名:甜茶