Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)
「はい」
頬を薄く赤らめながら、右手を差し出した。
その手を見て、ネオは、
「ん? 何、この手?」
まじまじとそれを見つめるだけ。
こいつ――、
「とぼけるなよ! 結成の握手に決まっているだろ!」
かあああ……と、未知流の顔が再び熱くなる。自然と前のめりになり、ネオに寄りかかる。
「じょ、冗談だよ」
「冗談で返すなよ! せっかく人が勇気を出したのに……」
フン、と未知流は拗ねて見せる。
「わ、悪かったよ」
「まったく! はいっ!」
「はい」
再度差し出す未知流の手を、今度はがっちりとネオは掴んだ。二人はお互いを見つめ合い、薄く微笑んだ。
友情を分かち合う彼女たちを、沈んでいく夕日が静かに見守った。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2) 作家名:永山あゆむ