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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(2)

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 おそらく、この気持ちだって届かないだろう。最下層にいるものの声はいつだってそうだ。何も世の中、そうできている。

 未知流の罵詈雑言(ばりぞうごん)に、ネオは何も言わずに顔を俯かせままだ。本当にフリーズしている。

 いや、これもネタばらしをするための演技なのかもしれない。自分が思っている『答え』を嗤いながら答える前準備として。

 真実を言われる前に去った方がよさそうだな。言われたらきっと、自分の心は崩壊してしまう。うつ病になってしまいかねない。

「……これ以上、あたしに関わるのはやめてくれ」

「……」

 自分をシカトするネオを後に、未知流は駅舎の方へ方向転換。カバンが陰口を言うヤツらに奪われなければいいが。

 ケンカに夢中になって、ホームの長椅子に置きっぱなしの学生鞄の行方を心配しながら、未知流は一歩前へと踏み出す。

 その瞬間、

「言いたいことは、それだけ?」

 やっと動いた彼女の小さく震える唇に、未知流は立ち止まる。

「ああ……それだけだ」