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せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
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お弁当ものがたり

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まげわっぱのお弁当



2013年が始まりました。
ワタクシの体調もずいぶん良くなりまして、暮れには2年ぶりにおせち料理(3段重)を作りました。

昨年の4月から長男の仕事が変わって、電車で40分くらい先の仕事場に通うようになりました。
彼は比較的パンの方が好きなので、朝コンビニでサンドイッチとかソーセージパンなどを買ってもって行っていました。

どうもそれが職場のおばさま方から不憫がられているようで……(^^;)

11月から夫のお弁当を作り始めたワタクシに、自分にもお弁当を作ってほしいと言ってきました。

「アンタ、調理師なんだから自分で作れば?」
と、冷たく言ったら、
「お母さんのがいいんだ」
と、子どもような答え。まあ、コドモには違いないですけど。でも姿はオオドモですよ。

さすがに早番の日は4時に起きても間に合わないので、遅番の7時の電車でいく日だけにしてもらいました。
といっても、ほとんど遅番の日なので、ほぼ毎日作ることになります。それから日曜日も免除ということにしてもらいました。

だって、自分でできるくせにやらないんだもん。

そして、新年からという約束をしたのです。
その間、お弁当箱をネットで探しまして、ワタクシ曲げわっぱのお弁当箱を買いました。

そのお弁当箱を見て、長男は気がひけるのか「これ、お父さんのにすれば」といいましたが、夫のはタッパーでいいということにしました。

案の定、夫が曲げわっぱを見てうらやましげにいいました。
「なんであいつは、こんなにいい弁当箱なんだ」

ふふ〜〜んだ。そんなことは知ったこっちゃありません。長男のお弁当は完全にワタクシの趣味で作るのですから。

まあ、夫にはそのうち買ってあげようかと思っていますけどね。

長男の仕事は暮れもお正月も関係ありませんから、2日だけお休みでした。
ですが、世間並みの仕事始めの4日からお弁当を作ることにしました。

さて、初日のお弁当は、ご飯にはカツオのしぐれ煮をぱらぱらと降りかけ、おかずは、焼き鮭・卵焼き・鳥の照り焼き・野菜の煮物・蕪の漬け物・レタス・ミニトマトというメニューです。

まだお正月休みの夫、それをのぞき込んで、またもやひがみました。

「俺の時なんか、野菜はミニトマトだけなのに、なんでこんなに一杯いれるんだよ」

そりゃ、おかずにいちいち文句を言う人には……ねえ(*^m^*)

あまり、文句を言わない息子ですが、帰って来てから一言。

「ドラゴンボールは入れないで」

やつはトマトが嫌いでした(*^_^*)



作品名:お弁当ものがたり 作家名:せき あゆみ