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「次、松原」

昨年度に新設されたばかりの真新しいパソコンルームに聞き慣れた教師の声が響く。俺は徐々に加速していく己の鼓動を感じながら、朝からずっと降りっぱなしの雨と、斜め前の席で必死に笑いを堪える男の後ろ姿を睨まずにはいられなかった。

しかも先ほどまでは生徒の声でザワついていたこの教室は、現在何故だか水を打ったかのように静かで、その事実が余計なプレッシャーとなって俺に圧し掛かってくる。


あぁ、クソッ！騙された。

俺は心の中で盛大に舌打ちをかましてから、ついでに通り過ぎざまに件の男の脛をこっそりと蹴り飛ばし、不本意ながらも教卓に歩みを進めた。



2ヶ月前に制作してしまった自作のホームページをプレゼンするために。