涙のわけ / 詩のようなもの
錯乱
果てしなく恐ろしい
大洋に舟を浮かべよ!
真っ黒く荒れる海原に
おのれのボートを浮かべよ!
目覚まし時計が即ち私の神なのだ
メガネも睾丸であり神だ
かねが即ち、舟なのだ!
ツマラナイ比喩だ
このニッポンでオカゲサマの
ナアナアの生活を送るな!
(送っているけど)
最小限の食物と衣服と屋根
があれば充分だ!
(充分じゃないけど)
オオオ親父が包丁を持って追いかけて来るぞ!
気違いの酒乱が!
しかしいったい何故俺達は
8時間も働かなければならぬのか!
何処のどいつが決めやがったのか!
叩いてやる!
オオオ親父が包丁を持って追いかけて来るぞ!
気違いの酒乱が!
作品名:涙のわけ / 詩のようなもの 作家名:池本浩一