母から私 私から娘へと ~悲しみの連鎖~ (続)
田舎に帰ってからの八年、菜緒と私はずっと離ればなれに暮らし、たまに電話で話したり、年に数える程度に会ったりした。
たまに話す内容は、仕事のことや恋愛のことがほとんどだった。
何度か機会があって紹介された男性も数人いた。
私としては菜緒が幸せにさえなってくれるなら、それ以上は望むつもりはなかったのだが、仕事も恋も何度となく暗礁に乗り上げ、辛い思いを繰り返し経験したようだった。しかしどんなに辛い時でも、決して泣き言は言わず、そして甘えたりもしなかった。自立心旺盛な強い娘に育ってしまった――頼りない母親を持ったばっかりに……。たまにはその強さ故に私と衝突することもあったが、若い時には仕方のないことだと思う。私だって昔はよく父と喧嘩したりもしたから。
もう少し甘えさせてやることができていれば……と、少しばかり後悔している。
作品名:母から私 私から娘へと ~悲しみの連鎖~ (続) 作家名:ゆうか♪