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最後の魔法使い 第六章 『決断』

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「今この場で決めろ、とは言わない。」アレンが読み終わったころを見計らって、ジュダが口を開いた。「だけど、ここに居るのもあと数日が限界だろう。それまでに…」
何かに気がついたのか、ジュダは言葉を止め、窓の外を見やった。アレンもそれに続いた。目に入った光景に、二人は息をとめた。街の方が、夜空に似つかわしくなく、赤く染まっていた。アレンの全身がざわついた。数週間前に故郷で見た光景とそっくりだったのだ。忌まわしい記憶がフラッシュバックした―窓や家が壊されて行く音。人々の叫ぶ声。『魔法使いを出せ』とどなる政府軍。そして赤く燃える故郷。

ドンドンドンドンドンドンドン!!!!
玄関のドアがけたたましく音を立て、アレンとジュダの体が凍りついた。息をひそめて、ドアの向こうの者の気配を感じ取ろうとした。
「ジュダさん、俺だ、ディディーだ!いれてくれ!」
ジュダが急いでドアを開け、ディディーが息を荒くしながら駆け込んできた。アレンの姿を確認すると、ディディーはぜいぜいと息を吐きながら口を開いた。
「政府軍が来たぞ。」
アレンはその場で固まったまま、言葉すら出なかった。
「ここはサウスだから、それほどやつらは暴れちゃいねぇが、それでも、脅しをかけてるつもりみたいだ。ウェズナー将軍直属の部隊だ。ドラゴンも2,3匹連れてきていやがる。やつら、アレンがここに居るってわかってるぞ。ここに、ジュダさんの家に来るつもりだ。早くここから逃げるんだよ!二人ともだ!!」