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盟友シックス! -現実と幻想の狭間で-

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第6章 福岡の午後



宮寺たちが札幌で戦っているころ…
「相変わらず無茶苦茶してるな…」
俺たちは福岡に着いた
「健、初弾頼むぞ」
「あいよ」
俺は竜に一発打ち込むとすぐにその場を離れた
「グワォォォォォォォッ!」
怒った竜は俺たちを探して周囲に咆哮を放った
「えぇぇぇっ!?」
その咆哮が通った後は草木の一本も残らず吹き飛ばされていた
「風属性っ!?」
実を言うと風にはあまりいい思い出のない俺は少し悪い予感がしていた
「そんな風がなんだってんだよっ!」
突っ込んだ尾蔵が吹っ飛ばされたことは言うまでもないだろう
「尾蔵っ!」
「健っ!」
俺がとっさに伸ばした手に尾蔵がしがみつく
俺の手が後少し短かったら尾蔵はどこまで飛ばされていたかわからないだろう
「助かった…」
「無茶はするなよ」
俺たちは岩陰に隠れて様子をうかがう
「来村は?」
「反対の岩陰だ」
見てみると来村が魔法の本を広げて有効な呪文を探している
「一発で決めたいけど多分きつい…」
「腹に打ち込めば行けないか?」
「その腹が見えないんだからムリだろ」
「じゃあ見ればいいじゃん」
「えっ?」
俺は尾蔵に突き飛ばされ岩陰から体が出る形になった
目の前には血に飢えた竜の眼…
「まあ死なない程度に頑張れ」
尾蔵の理不尽な言葉と殺す気満々の目…
「あ、いや、悪気があるんじゃないんだけど…」
通じるはずのない言い訳に竜が息を吸い込み始める
「あーっ!どうにでもなれーっ!」
俺は竜の顔に二、三発撃ち込んで動きを止めたまま竜の体の下に滑り込んでいた
「そーれっ!」
滑り込んだ勢いそのままに竜の柔らかい(はず)腹に剣を突き立てる
「ギャァァァァッ!」
竜の叫び声と共に真っ赤な血が噴き出す
「やったぜ健!」
尾蔵が悶え苦しむ竜の首にも槍を突き刺す
「死ぬかと思ったぞ!」
後ろから俺も銃を撃ちこむ
おそらく俺たちの勝利が確定した時だった
(誰か…誰か助けてくれ…)
宮寺の声が頭の中に響き竜が最後の抵抗を始めた
「そうは…させないっ!」
来村が拘束魔法を放ち竜の体を青い鎖が締め付ける
「終わりだっ!」
動けなくなった竜の左胸に尾蔵の突きが一閃し竜は動かなくなった
「宮寺たちが呼んでる…行こう!」
俺たちは札幌へとゲートをくぐった
そこから先は宮寺たちの話と同じである…