「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十五話
「美紗子さんはどう思うの?」
「わたしも映子さんと同じです。彼と居る時間が幸せですからそれ以上は彼が満足してくれれば私は嬉しいし、嘘じゃなくそう思えるの」
「みんなそうなんだ・・・」
ため息をついて典子は諦め顔になっていた。
「典子さんと同じ立場だったら私も少し悩むかもしれないけど、もう60よ・・・若い頃のように激しく求めたり出来ないわ」
映子はそう言った。
「映子さん、私は自分がおかしいって思うこともあるの。長く夫婦やってきてまた気持ちが昔のようになれて何が不満なんだってね。
でも・・・好きだから、夫が好きだから、もっと感じたいのよ。解る?」
「解らなくは無いわ。でもご主人はきっと自分の早いこと気にされていると思うの・・・あなたに言われなくても気付いてらっしゃると思うからね。
彼に相談してあなたのご主人に何かいいアドバイスが出来たらって考えたんだけど、話してもいいかな?」
「彼さんに?どうしたらいいかって話すの?」
「そうね・・・ダメかしら」
「映子さん、彼さん年下でしょ。典子さんのご主人が気になさるといけないから・・・私の彼に相談してみるわ。年齢が近いから話しやすいと思うの」
美紗子が助けをだした。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十五話 作家名:てっしゅう