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学校ろーるぷれいんぐ1

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「先生何歳なのっ?」
 そういう質問か。こんなのはせいぜい中学生までだの思ってたけど、まぁ普通か。
「何歳だと思う?」
 定番の返しだろう。
「25っ!!」
「はっ!?」
 一発で当てやがった。なんてやつだ。
「あってる?」
「……あってる……。」
「はいっ!! 次俺っ!!」
 驚いてるのもつかの間、すぐに坊主頭の元気のいい少年が手を上げた。
「ちょっとまてっ!! 先に連絡を……!」
「ちょっと二人とも! 今は一応ホームルーム中ですよ! 質問は連絡事項を聞いてからです!」
 助かった。さっき挨拶の号令をかけていた委員長らしき女の子が二人を注意してくれた。
 連絡事項を済ませ、ホームルームの終わりの挨拶をすると、待ってましたと言わんばかりに、さっきの二人を筆頭としたクラスの約三分の一の男女が俺のまわりに集まってきた。
「次の授業理科だからいいでしょ先生っ!!」
「いいでしょも何ももう逃げられないんだけど……。」
 完全に囲まれてしまった。
「先生もう逃がさない〜。」
「うわっ!」
 後ろから一人の女の子が腕をまわしてきた。なんか恥ずかしいんだけど。
「先生彼女いるの?」
 今度は俺の前から嫌な質問が聞こえてきた。くそぅまた姫野か。なんなんだこいつ。エスパーか。
「バカかお前。この先生に彼女がいたら俺なんかきっと五股ぐらいしてるよ。」
 さっきの坊主が言う。お前に言われたかないな。
「古高に言われたかないよね先生っ!」
 はぁっ!? なんなんだもうこの子はっ!! さっきから俺のことバンバン当てやがって!! 怖いわもうっ!!
「先生スポーツはやってたの?」
 すると次は後ろから抱きついている女の子が質問してきた。
「なんで?」
「だっていい体してるもん。」
「……。」
 体つき見るために抱きついてきたのか!? なんて大胆な確かめ方だ。
「えっと、まぁスポーツはできるものならなんでもするよ。一応今でも鍛えたりはしてるかな。」
「へぇ。」
「学生時代の部活とかは?」
「そうそう。何部?」
「残念なことに先生帰宅部だったんだ。」
「えぇーっ!?」
「中一の一学期はテニス部に入ったんだけど、なんかやめちゃったな。」
「なんだそれ。」
「ちょっと、彼女いるかまだ答え聞いてないよっ!」
「いないって。」
「だから古高が言うなって。」
「ね、先生。どうなの?」
 うーん。困った。どう切り抜けよう。
「おいおい。新任を困らせるなよな。」
「いや困ってる訳じゃ……。」
 いやまぁ困ってるんですけどね。
「わかった。先生コッチだ!」
 一人の男子がピンと伸ばした右手の甲を左の頬に添えながら言った。こいつとんでもないことぬかしやがった。
「マジかよ先生っ!!」
「いや違うよっ!!」
「おいおい同性愛は雛宮さんと赤澤だけにしろよな!」
「ちょっと! 私達はし・ん・ゆ・うっ!! そんなんじゃない!」
「じゃあなんで赤澤残念そうなんだよ。」
「……え? …いや、別に、うん……。親友だよ……。うん……。」
「え!? ちょっと、ショック受けすぎだってユイちゃんっ!」
「はははっ! お前らやっぱりか!」
「お熱いねぇお二人〜。」
「ち、違うってぇっ!!」
 どうやらこのクラスには危険なお二人がいるようだ。そしてどうやらそのお二人のお陰で話がそれてくれたみたいだ。
「あ。先生もうすぐチャイムなるよ。」
「ん。ほんとだ。みんな席つけー。」
 そう声をかけるとみんなは素直にそれぞれの席へ戻った。
作品名:学校ろーるぷれいんぐ1 作家名:弦さん