「レイコの青春」 40~最終回
まず手始めに、
会頭から紹介を受けた建築業者とは、
特別価格で協力するという約束を取りつけたうえで
はじめて正式にその契約を結びます。
また経費の削減のために、できうる工事については
建設委員会や保護者会などが勤労奉仕を行い、ベランダ分程度の費用の
節約を行うことなどを、強引に決めてしまいます。
「園舎の建築は、私たちのゴールではなく、
認可保育園としての、なでしこのスタートにしかすぎません。
経費の節約等に努めて、援助してもらえるところへは
これから先も、積極的に声をかけ続けたいと考えています。
さて皆さん、一日も早い園舎の完成を目指して
今日も、いい汗をかきましょう!」
「どうしたのよ、陽子くん。
いままで以上の、すごい張り切りようじゃないの。
何か、いいことでもあったのかしら?」
「はい、美千子さん。
スパルタのお母さんと、美味しいお昼ご飯を食べさせてくれる
優しいお母さんが、一人ずついつの間にか、増えてしまいました!。」
「え?お母さんが増えた・・・ええ。どういうこと?。」
作品名:「レイコの青春」 40~最終回 作家名:落合順平