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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第二部・第一回・参】そして僕にできること

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朝露なのかそれとも雨の雫なのか
物干し竿を伝う水滴を緊那羅が雑巾で拭き取った
「んー…」
京助を学校へ行かせるという一仕事を終えた緊那羅が伸びをして空を見上げる
秋が近いせいかなんとなく空が遠い
庭を見渡せば昨日の台風が散らかしたあとが所々に見つけられた
数ヵ所にできた水溜まりには空が映っている
「緊那羅」
縁側に足をかけようとした緊那羅を呼んだ声
「あ…」
「おはようさん」
緊那羅を呼んだのは竜之助だった
「おはようございますだっちゃ」
慌てて挨拶をした緊那羅
「…あ…あの;」
まじまじと緊那羅を見る竜之助が微笑んだ
「可愛いぞ緊那羅」
「はっ!?; ってうわっ!!;」
驚いた緊那羅が後ろに倒れそうになったのを竜之助が抱き止める
「京助をありがとな」
緊那羅を立たせた竜之助が緊那羅の頭を撫でた
「え…っ」
「お前は緊那羅だ 操じゃない 緊那羅として京助の側にいてくれたんだろう? 緊那羅としての意思で」
ぴくっと緊那羅の肩が動いた
「緊那羅」
「はっはいっ」
上ずった声で緊那羅が返事をする
「京助が好きか」
笑顔で聞いてきた竜之助
緊那羅の唇がゆっくり動いた