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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十一話

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「私は初めての相手は夫じゃなかった。好きな人が居たのよ中学の時からずっと。高校生になって彼から求められてセックスしたけど、それが彼の目的だったって解って、そしてすぐに振られた。
違う相手に乗り換えられたの。若いからそういうことは仕方ないことなのかも知れないけど、悲しかった。
夫は真面目な人で真剣に私を好きになってくれた。向こうが初めてだったの・・・モジモジしてて入れる前に出しちゃったのよ、笑えるでしょう?
真っ赤な顔をしながら謝ってくれたけど、気持ちが嬉しかったから全然気にならなかった。
交際してすぐに結婚の話が出た。この人だったら幸せになれるって思って、信じて一緒になったのに・・・」

典子はそこまで言うと泣いてしまった。

「典子さん、あなたも辛い過去があったのね。知らなかった・・・いつも元気で冗談ばかり話してくれていたからそんな風には見えなかったのよ。許してね」

映子の慰めがさらに涙を誘った。

「ゴメンなさい・・・泣くつもりじゃなかったのに。何を信じて、誰を信じて恋愛をしたらいいのか解らなくなっていたの。だから強く抱かれることで気持ちが収まるって考えていた。違うのよねそれは。そんな事当たり前に考えたら解ることなのに、バカね私って」

「ううん、典子さんそんな事ないよ。辛い時は強く抱いて欲しいって思うもの。誰でもいいから抱きしめてって!思うもの。女はみんなそう・・・あなたが違うんじゃないよ」

「映子さん・・・ありがとう」

典子は心の底では夫を愛していた。初めて自分の事を愛してくれた人だからだ。
そのことにいつしか甘えだして夫のことをないがしろにしてきた自分が居た。
やり直せるなら夫と仲良くしたいとみんなの話を聞いていてそう感じた。

美紗子がそのことに気付いた。