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てっしゅう
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「セックスアンドザシックスティーズ」 第二十一話

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「もう・・・こんな事になるだなんて・・・お部屋でお話しさせてくださいません。ここじゃ誰かに聞かれるから嫌です」

「じゃあそうしましょう」

典子の掛け声に合わせるようにして席を立って荷物を持ってエレベーターに向かった。恵子が予約してくれていたトリプルルームに4人は入った。

「では、始めましょう・・・その前にねえ?それぞれの初体験のこと話さない?美紗子さんだけに聞くのは可哀そうだから」

典子はみんなの顔を見てそう言った。

「忘れちゃったわ昔のことだから」

恵子がつぶやく。

「うそ言って!忘れることなんか決して無いのに・・・誰だって」

典子が反論した。

「私は夫が初めてだった。特に印象とか思い出す事なんか無いわ」

映子はつまらなさそうに答えた。

「そうだったの・・・だから今の彼が違って見えるのね。身体の相性ってバカに出来ないって聞くから、違う映子さん?」

「典子さん!そんなんじゃないのよ。私と彼とは。相性は心の相性が合うって思っているの」

「じゃあ、彼がセックスをしなくなっても今と同じ気持ちで付き合ってゆけるの?」

「もちろんよ。逢ってくれる事だけで満足だもの。本当よ。あと10年若かったら違っていたかも知れないけど、今はそう思えるの」

映子の言葉に嘘は無かった。恵子もそれに頷いていた。美紗子もだ。