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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)

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※※※

 キーンコーンカーンコーン……。


 昼休みのチャイムが響き渡る。

(ふぅ)

 未知流は一息つきながらせっせと数学の教科書を片づけ、母親が作ってくれた弁当をカバンから取り出す。

 入学式から数日が経過。未知流は、学生に避けられる……のは当たり前として、それ以外はとくに大きな事件も何もなく、有言実行通りの平穏な日々を暮していた。

 当然、クラスメイトに友達と呼べる者はいない。

 自分の席の周りは、クラスの女子たちが机をくっつけて昼食をとるので、未知流は邪魔にならないように誰も使われていない窓側の前から四番目の席へと座る。

 今日も吹いてくる風が心地いい。春の穏やかな香りを匂いながら、右膝を左膝に乗せ、『お嬢様』っぽく、優雅な態度で食べてみる。相手を寄せ付けないオーラを放ちながら。

(おっ、今日はあたしの一番好きなものじゃん!)

 今日の弁当の中身はオムライスだ。ナフキンの中には、ご丁寧に弁当用で使う小口のスプーンが入っていた。

 早速、ひと口。

(うーん、卵の絶妙なトロトロ感と中に入っているご飯とのコラボがたまらないんだよね)