Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
「ど、どいうこと!?」
彼女に手を伸ばした瞬間、
ピカーッ!!
「うわああああっ!」
未知流は、真っ白な光に包まれていった――。
「!」
その瞬間、パチッ! といつもより大目を開いて目が覚めた。すぐ側で鳴っている赤い目覚まし時計と同時に。
ガバッ! と起き上がり自分の居場所をベッドから時計回りに確認する。
黄色の薄いカーテン――どうやら今日も晴れのようだ。右斜め隅には勉強机。その隣にあるのは本棚。漫画もちゃんとある。それから、右斜め下隅にある扉。その隣にあるクローゼット。最後に部屋の中心にローテーブル――よかった、ここは現実だ。
毎日悪夢を見るようになってから未知流は、自室の確認を怠ってはいない。夢の中で死ぬような場面を毎回見ているからだ。それを毎回覚えていること自分も不思議ではあるが。
でも、今回は違う。
最後に出てきた女性は何だったのだろうか。あの夢のお告げは一体……あれは予知夢なのか? こんなあたしでも、夢を見てもいいの? でも、あたしにはそんな資格なんか、ない。絶対に。でも……。
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ