Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
ほんとウザッ!
何でこんなにもフレンドリーに接してくるんだよ! 市内中に異様な存在と言われているこのあたしによ!
いつもは何も言わずにさるのだが、コイツは言わなきゃ分からないようだ。
だから、氷のような冷たい表情に変えて、震える声で、
「……なんだよ」
「へ?」
目をぱちくりするネオに、もう一度、
「ジャマつってんだろうが!」
「ひゃあ!」
やられたらやり返すかの如く、いや、それ以上の、『黒薔薇の女王』と名付けられそうな毒々しさと刺々しさを兼ね備えた形相で大きく一歩を踏み出し、前へとでる。響く怒声に教室に残っている一部のクラスメイトやその前を歩いていた学生たちがピクッと一瞬身体を震わせ、こちらに顔を向ける。
未知流の怒気に圧倒された朱莉は、『ネオが殴られる!』と思ったのか、背を向け、手で顔を隠して縮こまる。
しかし、殴る気は毛頭ない。それどころか……、
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ