Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1)
第一章―あたしと彼女―
「……!!」
ガバッ!と、ベッドの上で、トランポリンの上にいるように、あたしは跳ね起きた。
夏ではないのに、額に汗がだらだらと出ており、ピンクのストライプパジャマにぽたぽたと染みつく。
目の前にある、窓を覆う薄い黄色のカーテンの奥から、日の光は見えてこない。部屋中真っ暗。右斜めにある勉強机も、隣に漫画や大学受験対策の赤本が置かれている本棚も、背後にあるクローゼットも。カーテンの真上にある時計は、午前三時を指している。普段起き上がる時間まで、優に四時間はある。学校は春休み真っ盛りだから。
確認のため、緑色の掛け布団を掴んでみる。うん、ふかふかした、手当たりのよい布が入っている。この感触、手ざわり、平面ではなく現実(リアル)だ。そして、ここはあたしの部屋。間違いない。
ということは、
「はあぁぁぁ~、夢かぁ~」
作品名:Sunlight-あたしと彼女の小生意気奮闘記-(1) 作家名:永山あゆむ