colore×colore×colore
あいいろ
感情というのはとても単純で
理性というのはやっかいにも複雑だ
何かを想う心が満たされないとき
溢れるかなしみはとても、
何かを願う欲が満たされないとき
こみ上げるかなしさはまるで、
傍にいたいと想うのに
君はなかなか叶えてくれない
駆けていって抱きしめたら
きみはとても不思議な顔をする
愛してほしいと強請るように
指先で君を捜してる
触れたらそのまま
君を壊してしまいそう
何かを想う心が募るほど
満たされたときのかなしみは強くなる
このまんま離れないでいて
かなしみが埋まることはないけれど
何かを願うことが多いほど
もうどうしていいか解らなくなることが多くなる
ただこのまんま一緒にいられたらいい
このかなしみはとても単純で
愛しさなんていう感情と憎しみなんてものが行き来する
君をどう思えばいいか考える課程だけがただただ複雑で
入り交じる哀色に揺られている
埋もれてしまいたいと
ほつりと零れた言葉が胸に刺さる
かなしみで彩られた愛が
堪らず君を抱きしめる
哀色の涙が
堪えきれずに音を立てた
ただこのまんま一緒にいられたら
強請るようにくちづける
作品名:colore×colore×colore 作家名:すばる